奴隷と悪魔




「メールしたの?」



「え?」



「そしてまだ返信来てない感じ?」



 鋭いなぁ…。



“~♪~♪~”



「あ!メールだ!」



 けれど



 私と芭衣ちゃんが期待していた人ではなかった。



「歩波君……」



「なーんだ。雨君かぁ。で?なんて?」



「んーとね、‘急いで俺の家の近くにあるコンビニにきて’だって」



「何で?」



「わかんない。というか私歩波君の家知らないよ」



「私知ってる。」



「ええ!?」



「昨日教えてもらったの」



 は、芭衣ちゃんどうしたんだろう。



 やけに積極的というかなんというか…。



 もしかして歩波君のこと…。



 で、でも、芭衣ちゃんは深君のこと好きなはずだし。



「私別に雨君好きじゃないからね。ただ話すと面白いから、良い友達になれそうだと思って」



「そっか…」



 って!



 どうしてまた私の考えてること解るの!?


 私そんな顔にでてるのかなぁ。



「そんなことより、なんかあるっぽいから。早く行こう」



「あ、うん」



 私たちは歩波君の家の近くにあるコンビニへ走った。




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