奴隷と悪魔




 歩波君が指した方向には確かに茉里唖がいた。



 でも、



 隣に誰かがいた。



「あれは・・・」



 女子だ。



 この間、茉里唖の隣にいた女子。



 女子というよりは、女性だった。



 この間よりも近距離でみることができたから、隣にいる人の特徴がよくわかった。



 髪はロングの巻き髪。



 ふわふわしてる・・・。



 背は150センチくらいだと思う。



 大人っぽくみえる。



 格好もすごくきれい。



「あっ・・・!」



「っ?」



 びっくりした。


 芭衣ちゃんが急に声をだすから・・・。



「どうしたの?」



 少し言うのをためらっていた。



「言いたくない、でも、言わなきゃ、だよね」



「?」






「芥川君、また・・・。



 ラブホ街に入っていった・・・。



 この前とは違うところだけど・・・」



 妙に芭衣ちゃんの声が響いた。











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