奴隷と悪魔
きちんと話せた気がしない。
でも、私の話を、芭衣ちゃんは真剣に聞いてくれた。
これが、昨日の夜に悩んで、悩んで出した【答え】なんだ。
「美衣菜の気持ちは大事だから、私が別れないでほしくても、無理だもんね…」
芭衣ちゃんの顔はとても悲しそうだった。
ごめんね、芭衣ちゃん。
一番気にしてくれてたのに。
「でも、あと少しだけ待ってっていったら怒る…?」
「え…?」
「芥川君が本当にそういう事する人なのかだけでも…」
「いいの。もう」
「美衣菜……」
芭衣ちゃんは泣いてしまった。