奴隷と悪魔
教室までの長い廊下。
「ごめん芭衣ちゃん。私ちょっとトイレ行くね。先教室戻ってて?」
「え、あ、うん…」
そう言って芭衣ちゃんは教室に戻って行った。
不安そうな顔してたなぁ。
ごめんね、芭衣ちゃん。
個室に入った。
誰にも見られて無いのが、何だか落ち着く。
もう、今しか言えない気がする。
さっき芭衣ちゃんに話して、やっと言う勇気が出た。
だから今しか…。
直接会って言うのが良いのかもしれないけど、茉里唖はどこにいるかわからないし、
それに
会ったらきっと涙が溢れてしまう。
言えなくなってしまう。
だから
メールにしよう。