奴隷と悪魔
でも、今日から新しい日々が始まるんだ。
いつまでも泣いてたら芭衣ちゃんと歩波くんが困っちゃうもん。
「いってきまーす」
ドアを開けると芭衣ちゃんがいた。
「おはよ!美衣菜」
「おはよー!」
今できる精一杯の笑顔を芭衣ちゃんにみせた。
その笑顔をみて、芭衣ちゃんはホッとした顔をした。
もう泣かないよ、大丈夫。
「ていうかさー、来週体育大会だよねー。種目何あるっけ?」
「芭衣ちゃん、来週じゃないよ。今週末だよ?私たちバスケだよ!」
「えっ、うそ、そうだっけ?やばいじゃん、全然練習参加してなかった!」
最近私が色々ありすぎて昼に体育大会の練習があったのに私たちは全部さぼってきた。
「...ごめんね、芭衣ちゃ」
「ごめんって言わないの!もう!美衣菜ごめん禁止!あんなの出ても出なくてもおなじだし」
「...ありがと」