奴隷と悪魔



「あははっ♪茉里唖君は頭いいねっ。それ超難問だよぉ?」


「別に普通だろ。これくらい。とけねぇお前が馬鹿なんだよ」


「そぉかなぁ~?」


 少しすると、楽しそうに話す二人の声が聞こえてきた。


 
 いやだ。


 いやだ。


 いやだ!



 聞きたくない!



 二人の会話なんてっ・・・。


 嫌っ・・・。



 私はまた涙が出そうになっていた。


 2ヶ月無視してたって、こんな近くで、こんな楽しそうに話されたら無理だよ!


 嫌だっ・・・。


「美衣菜・・・?」


 深君が私に話しかけていた。


 でも私にはその声は聞こえなく、ただ二人の会話が聞こえないように、耳をふさいでいた。



 嫌っ・・・。


 嫌っ・・・。


「ぅ・・・っ・。ヒクッ・・・」


 私は軽く泣いていた。


 泣きたくない・・・。


 でも涙が勝手にでてきてしまう。


「美衣菜・・・」


 こんなに未練たらしいなんて思わなかった。


 私はもう茉里唖と一緒にすごすことなんてできないのに。


 茉里唖の奴隷として、茉里唖の隣いることはできないのに。


 茉里唖なんか忘れたいのに!。


 なんで忘れることができないの・・・?


 嫌だ。


 二人の会話を聞くのが嫌。


 未練たらしい自分がもっと嫌!!




 

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