奴隷と悪魔



次の日、私は深君の姿を玄関でみつけた。


「深君!おはよう」


 私は思い切り笑顔で深君に挨拶した。


「あっ美衣菜!おはよ」


 深君も笑顔で私に挨拶をした。


「一緒に教室いこうか」


「うん」


 私と深君は一緒に教室に行った。


“ガラッ”


 
 皆がざわついていた。


 どうしたんだろう?


 何かあったのかな?


「あの・・どうしたの?」


 私はすぐ近くにいた女の子、【帆葉 薫】(はんば かおる)ちゃんに声をかけた。



「えっとね?いつも芥川君と白能美(しらのみ)さん一緒にいるでしょ?だけど今日はなんだか朝から二人とも機嫌が悪いの。喧嘩でもしたのかなぁって・・・」


  
 白能美って芭衣ちゃんだよね。



 あの二人が?


 なんでだろ?


 ちょっとした喧嘩だよね、きっと。


 そのうちすぐ仲戻るよね。


 って私は何を考えてるんだろ?


 少しあせってない?


 何でだろ?


 わかんない。


 でも少しあせってる。


 どうして?


 どうしてあせってるの?


 ・・・おかしいよ。




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