奴隷と悪魔



 まだざわざわしている。


 でも授業ははじまった。
 
 
 芭衣ちゃんは他の女子と席を替わってもらっている。


 茉里唖はそのまま。


 一体何があったのだろう?


 私は気にしないつもりでも気にしてしまう。


 こんな風に思ってるなら、本人にきいたほうがはやいかも。


 この授業が終わったら、芭衣ちゃんに話しかけてみよう。


 なんかへんなことされるかもしれないけど、ガマン。


 ガマン!


 よし!


 聞こう!


 茉里唖に話しかけることは、まだできないから・・・。





 ~1時間目終了後~


 よし!行こう!


「あ、深君。ちょっと散歩いってくるね」


「うん。わかった」


 芭衣ちゃんどこだろ?


 もう教室にはいないようだけど。


 他の女子とでかけたのかな?


 ちょっと探してみよう。





『てめぇ調子にのってんじゃねぇの!?』


 廊下を歩いて聞こえてきたのは、叫んでいる女子の声だった。


 な、なんなの?


『し、知らないわよ!私だって!』


『ウソつけよ!絶対お前がなんかやったんだろ!?』


 芭衣ちゃんと他の女子たちの声。


 喧嘩?


 茉里唖のことかな。


 もう少し聞いてよ。




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