私の病気~摂食障害(拒食症)
入院を薦めてくれた医者は年輩の医者で神経的に疲れているだけだから1カ月くらいのんびり過ごせば病状は改善するだろうという事で一応1カ月入院という事になった。しかし、1カ月たってもあまり病状は変わらなかったが退院する事になった。そして逆にこれから病状が悪くなっていくきっかけを入院中に覚えてしまった。それは『下剤』という存在を知ってしまったことだ。下剤をたくさん服用して意図的に下痢をする。そうすれば苦しい想いをして吐くこともないからだ。
普段は絶食に近い生活を送り、食べたい気持ちが抑えられなくなった時に満足するまで大量に食べて下剤を飲む。そういうパターンになっていった。下剤の量も初めのうちは10錠くらいだったのがしだいに増えて200~300錠飲まないと安心出来なくなっていった。
親には下剤を飲んでいる事を隠していたから、あまりにもひどい下痢が続くので、ある晩救急車で病院に運ばれた。救急だったせいで今まで通っていた病院とは違う病院に運ばれてそのまま入院する事になった。そこでも内科に入院して定期的に精神科を受診する事になった。しかし、入院中も下剤の乱用は治まらなかった。さらに嘔吐する事があんなに苦しい事だったのに、変な言い方だが吐き方のコツを覚えてお腹を強く押すだけで、簡単に吐けるようになっていた。その頃から絶食を辞めて大量の食べ物をたべては吐き、食べては吐きの繰り返しになった。たくさん食べても上手く吐けるのでどんどん食べた。そしてどんどん吐いた。吐くことは下痢するよりも遥かに体力を使う為、どんどん体重は減っていった。
医者はこれ以上体重が減れば命の危険もあるからとIVHを入れて高カロリーの点滴をする処置を取った。その時は元々54㌔あった体重が30㌔以下にまでなっていた。さらに腎機能が低下して身体中浮腫み、ひどい顔になっていたのはさすがにショックだった。