小悪魔な私
第一関門のリフトからの降りは何とか成功したものの、斜面の上に立って愕然とした。

一番優しいファミリーゲレンデが私には直角に見えるほど急だよ……


私は腰が抜けそうになりながら、


「……ゆう…き無理!!リフトで降りる」

そう言ってリフトの方向に帰ろうとした。

「バカ、待てって!!」

そう言って繋いだ手を引っ張って引き戻した。
シュルシュルされるがまま滑って行く私。。



ああ~~帰りたい。。。



勇気は私の後ろに回り込む。

「後ろからサポートするから、さっきの滑り方で滑って」

そう言って私を後ろからすっぽり抱き締めた。



!!!!!!



なにこの不意打ち!!!


心臓が爆発しちゃいそうだよ~~


私は勇気の「行くぞ」の声で出発させられた。


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