小悪魔な私
海
放課後、美穂が私と乙葉のクラスに来た。
美穂が来る時は、なんか有った時だからすぐ分かる。
「どうしたの、美穂?」
「日曜日空けといてね!!!」
いつに無く真剣な表情で私達を見る美穂。
私達はそんな美穂の迫力に押されて、
「わ…分かった。」
としか言えなかった。
「久々の合コン部、参加します」
半分自棄になった美穂は、窓を見ながら真剣な目つきで話し始めた。
昼休みのメールで健太に呼び出された美穂は、
『合コン企画してよ~~』
って言われたんだって。
『絶対嫌だ!!』
って言ったんだけど、押されて…
仕方なく合コンを企画する羽目になっちゃったんだって。
そう話す美穂は、すごく切ない顔をしていた。
「そんな事、私に頼むなんてきっと私に興味が無い証拠なんだよね」
美穂の目からは大粒の涙が流れ出した。
私達は美穂の背中を擦りながら、美穂を励ました。
乙葉が
「じゃあさ、みんなで海に行こうよ。」
と提案した。
「そうだね。そのほうが楽しいし健太にも近づきやすいんじゃない?」
私も、乙葉の意見に賛成した。
「…みんなありがとう……」
そう言いながら、美穂は私達に抱きつき又涙を流した。