小悪魔な私
私の不安を察知したのか


「紗耶香さぁ~~すぐ悩み事とか抱え込むでしょ?」


私は雫を見て頷いた。


「そう言う所、私と似てるんだよね。思い切って、悠太に話してごらんよ!!」



泣きそうな私の背中をバシッと叩くと



「大丈夫だから!!!ねっ!」




ってガッツポーズをする雫。



そういえば、悠太に告白された時も雫は不安がっていた私の背中を押してくれたね。




「ありがとう!雫、頑張ってみる」



私は雫に抱きついた。


雫は優しく背中をさすると



「悠太は紗耶香の事本気だよ~」



って……



あのクールな勇気が雫をベタ惚れな理由が分かるよ。



雫は人を温かい気持ちにさせてくれるんだね。




私は雫の手を握りしめてから


「ありがとう」


私はもう一度お礼を言うと、走って悠太の居る教室に戻ったんだ。

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