小悪魔な私
「だ……ダメだよ!!!そんなの良くない!!!私も悠太の悲しむ顔を見たくないもん」


私は泣きながら悠太に言った。


だいぶ矛盾していると思う。


ワガママなのは分かってるんだよ。


でも……





『紗耶香……専業主婦ってのは仕事じゃない?』





私は一瞬何を言っているか理解できなかった。





クルッと向きを変えた私は




「し……仕事!なるっ!!!」




そう言った私に笑いながら


『じゃあ決まり。お仕事は俺の専業主婦な!』


私は吸い込まれそうな悠太の目を見ながら頷いたんだ。



『俺がちゃんと仕事で稼げる様になったら迎えに行くから』



そう言って私にキスをした。

< 236 / 306 >

この作品をシェア

pagetop