小悪魔な私
――――当日――――


「絶対絶対絶対絶対絶対着ないからね」


「雫!ワガママ言わないの」


学級委員の前田さんが買ってきたコスプレはなんと渋谷のトンキ産。


黒とピンクのブリブリなレースのエプロンに、短めなスカートとオマケに頭飾りまで付いていた。


確かに物珍しくてお客さんは集まりそうだけどさ……



よく先生が許したよね。



それより、誰が着るんだこんなの……?






私か……




ノリつっこみをしている場合じゃない。
うかうかしているとこれを着せられてしまう!!



私は逃げ回ったけど、あえなく捕獲されみるみるうちにメイドさんに大変身。



まさにイリュージョン!!!



「可愛いじゃんか!!!」


乙葉を始めみんなかからは大絶賛。


私は諦めの表情で


「ありがとう」


って呟いた。

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