小悪魔な私
あっ!!!

乙葉置いてきた……

私は戻ろうか考えたんだけど、私が出ていく時に慎之介君が来てラブラブ話していた事を思い出した。


じゃあ良いか。


私はそう思い、近くのトイレに入ろうとした。


「雫!!」


私を呼ぶ声に気が付き周りをキョロキョロ見回す。

すると私に向かって走ってくる人を発見した。


「勇気!どうしたの?」


「ちょっと……」



そう言った勇気は訳も話さずに私の手を掴み走り出した。


私は制服の入った紙袋を落とさない様に持っているのが精一杯だった。


「ちょっと……勇気?!」


沢山の一般客を縫って階段をのぼりはじめる。


無言の勇気にもう1度


「勇気!どこにいくの?!」


急に勇気が立ち止まり思いっきり背中に激突した。


「いたっ…ちょっと……」

「……ごめん」


気のない謝り方にイラッとした。


最上階のここはお店がないせいか人があんまり居ない。

キョロキョロ見回すと


「入るよ」


そう言って中に入った。

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