水溜りを飛び越えて
あたしの家から、新しい中学校までは
静かな住宅街の1本道。
この道をまっすぐ行くと中学校で、
そこを通り過ぎてそのまま行けば

開けた海岸線が見えてくる。

海に近い家ってあこがれてたけど、
夏は肌荒れそうだなあ、なんて。
始業式終わったら行ってみよう。



職員室、か。
田舎町なだけあって、
1学年に2クラスしかない。

「初めまして、奈波璃良(ナナミリヨ)さん。
1組の担任です。」

先生に案内されて、
3年1組のドアの前に来た。
転入生って、こんなに緊張するんだ。



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