世界から
「そんなので・・・そんな理由でエリオが殺されるなんて、そんなことっ」
「でも、君はここにいて、彼が今、檻の中」
シオンが淡々と言った
「それが、現実に起きていることだろ?」
「えーと、確認するけど・・・エリオ君は今、街外れにある拘置所か何かの檻の中・・・なんだよ、ね?」
少女は黙って頷いた
「で、君はそのエリオ君の・・・いや、それはいいとして」
リクは何を言いたかったのか、全く・・・
シオンは少し呆れた顔でリクを見た
「要するに、君のためにエリオ君は明日の午後に処刑されてしまう・・・と」
少女は、また黙って頷いた
「それで今、僕たちにそのことを打ち明けたわけだ」
少女は、また黙って頷いた
「それで」
リクは少し間を置いた
「君は僕たちに、何を望んでいるの?」