君の声が聴こえる。

「暁はさぁ、この前の合コンで気になる人いた?」

顔を覗きこんでルーズリーフを渡す。

何が行ったのかわからないが声が出にくくなった。

篤那にその事を話したらしゃべるなって怒られてしまった。

『みんなデキてる感じだから全くない。』

ごめんね、つくづくめんどくさい奴で。

「森田君もあまりだったでしょ?」

『その人とはメールしてる』

書き終わった後篤那は目を大きくして叫んだ。

「ウッソー!!あの人仲良い人しかアド教えない人なんだよ!?」

いや、こっちがウッソーだよ。

『ヒマだったから話そと思ったんだけど、声が変だって教えたらメールにしてって言われた』

篤那は何かを企む顔になり悪魔の微笑みを見せた。

『いや、そんなんじゃないから』

大急ぎで文字を書くも伝わらない。

人が口論出来ないの知ってて、酷いよぉ。

篤那が悪魔に見えた。
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