君と出会って
でも、それは現実。

賢司さんから言い渡されたのは。

今後、早い段階で俺が店を継ぐ準備をしなければいけないという事。



覚悟を決めなければいけない。

ライダーを引退する。

…本当ならもっと早くに引退していたはず。

拓海さえ生きていれば。

引退は早かった。

けれど、あいつはいなくなって、俺が辞めてしまうとライダーがいなくなるチーム。

辞めるに辞められなくなった。

けれど、その頃から勝ち方がわかるようになってきて、勝つことへの執念が自分の中で芽生え始めた頃に…

こんな事になるなんて。

賢司さんとの約束もあるから。

真由には言えない。
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