君と出会って
相談出来ないまま、ズルズルと過ごしていた。



そして、その1ヶ月後。

「いつくらいまでってお医者さんは?」

病院から帰ってきた賢司さんと彩子さんは俺を事務所に呼んだ。

きっと、良くないな。

勘が働く。

賢司さんが口を開きかけた時、真由が入ってきた。

今にも泣きそうな顔をしている。

手招きして横に座らせて事情を説明する。

何が何やらわかっていない感じで時折、ボーッとしていた。



その後、ミーティングがあって、今後の体制が発表された。

俺はレースでも感じた事のないプレッシャーに押し潰されそうで、自分との戦いで必死だった。



だから、真由の事なんて。

全然わかっていなかった。
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