彼女が天国にさらわれました。


出勤時間になり、めんどくさいから昨日の格好で家を出る。


隣でスヤスヤ寝てるはずの優里はやっぱり居なくて、俺はなんだか虚しくなった。


満員電車の中、潰されながらも必死に持ちこたえる。


何だか何を考えるのも億劫で、ずーっとボーッとして移動していたらあっという間に会社に着いた。

今日も一日が始まるのだ。


「おはようございます。」


通りすがっていく社員に挨拶をしながら、俺のデスクに着き、鞄を机に置く。


そうするとすぐに朝礼が始まって、俺は上司の話なんて右から左へ抜けていった。


朝礼が終わればみんなそれぞれ自分の仕事に就き、パソコンに食い付く。


俺も頼まれた資料の整理のため、パソコンを起動させる。


寝てないせいか、パソコンの光がやけに眩しかった。



ざわざわとした部屋、今は人が大勢居た方が気が紛れる。


ただひたすらパソコンのキーを打ち続けて、仕事を終わらせていった。


資料の提出や企画書の書類作成。いろいろと今日は忙しく、優里のことを考えないようにすることもできた。


仕事をさっさと終わらせて、早く昼飯を食べてしまおう。

自然とキーボードを打つ手が早くなった。


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