何処までも黒は、長く





相馬は同じ語学の講義を取っている。


……そう、前期に私は自分のヤバさを無視してまで手伝ってやった奴は、コイツだ。頼ってきたのを、断れなかった。



そして何故か、私と相馬は比較的仲が良い。











相馬は、私が落としたレポートを拾い集めた。


「俺も運ぶの手伝うから。」


そう言って、さっさと行ってしまう。
私は慌てて追いかけた。




「相馬? 今日は授業無いんじゃないの?」

「無いけどね、他の教科のレポート提出しに来た。ほら、必修に今日が締め切りのレポートが有っただろ?」


…私が随分前に提出したヤツか。


「あのレポート、長塚さんは出した?」

「随分前に。私、こっちの講義のレポートも有ったから。」





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