何処までも黒は、長く





視界の端に、いつもの黒い人影が走った。
誰だか分からない。無言電話の殺人犯かもしれない。


とにかく怖かった。歩くペースを上げた。







後ろから人が走る音が聞こえる。どんどん近づいてくる。


私は走り出した。











ようやく家の前に着いた。私の息も切れている。

私は油断していた。走る音が近づいていた。
私は気付かなかった。





突然後ろから、誰かに抱き締められた。
首を捻ると、黒い人影が。





背中に冷たい感触を感じて――――――――――――――――。





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