何処までも黒は、長く







「…ごめんごめん。俺がしようとしてた質問と、同じ質問するんだもん。あまりにも当たり前のようにありがちな事したからさ、笑っちゃった。」


…何だ、そういう事か。
うわっ、ダサくて気まずっ。


「俺はね〜、友達がメリーゴーランドやジェットコースターに乗って、楽しんでいるのを眺めるのが好き。」

「…………ぷっ。」


今度は私が吹き出す番だった。


「何ソレ?何か孫を可愛がる隠居したお祖父ちゃんみたいじゃん。」

「可笑しい?」

「可笑しすぎるって。」

「でもね〜、友達に限らず大切な人もだけど、俺にとってそういう人が楽しんでくれるってのは、やっぱ嬉しいからさ。」


そう言ってニッコリと微笑む相馬。
……うわコイツ、何気にサラッと凄い事言いませんでしたか?




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