クライシス
だが、怒りをぶつける手段が無い・・・


ただ、ただ、怒りを胸で渦巻くだけだ・・・


その時手が挙がった。


赤木が気付くと、それはまたもや井上であった。


「井上・・・なんや?」


赤木が言うと井上はポリポリと頭をかきながら立ち上がる。


「あのお・・・団体自体に犯罪行為が有れば・・・令状は降りますか?」


井上の言葉に赤木が川村を見る。


「恐らくは・・・」


川村がそう言うと井上は頷く。


「あの、今は緊急事態やから・・・普段は絶対にしたらアカンとは・・・思うんですけど・・・」


井上が言いにくそうに言う。


「構わん・・・言え」


赤木の言葉に井上が頷く。


赤木は井上が話すのを見ていた。


そして苦笑いを浮かべた。


コイツは・・・!!


赤木は井上を所轄から引っ張って来た事を喜んだ・・・


コイツはいつか、大阪府警の捜査一課に無くては成らない人物になる・・・!


そう思っていた・・・!













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