クライシス
だが、山川の情報はもう北の国からしたら役に立たなかった筈だ。


何故ならば、チヨダの工作員が、自衛官をコチラに引き入れて、山川には敢えて嘘の情報を流していたからだ。


だから、山川は北の国の工作員に殺されたのだろう・・・


だが・・・


問題はフュージョンだ・・・


そんな物が日本に入って来ているとは思いもしなかった。


そして確実に、それは北の国の手にある・・・


何故・・・??


北の国には、そんな物を開発する技術力は無い。

考えられる事は・・・


流出したものを北の国が手に入れた・・・


それしか考えられない・・・


流出先は・・・アメリカだ・・・!


そう思って昨日から木下はCIAに電話をしていた。


だが、答えは・・・知らない・・・だった・・・

その答えは納得だ。


国際的に禁じられている物だからだ。


知ってるとは答えない・・・


はあ・・・・


木下は頭を抱えた。


何故、自分がチヨダの校長の時に、こんな問題が起きるのだ・・・


そう思って立ち上がり、窓の外を見た。


夜の東京の街が見える。

テロが起きる可能性がある・・・


ウイルス兵器を使って・・・・
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