クライシス
保衛員が気が付いた様に、銃撃を再開する。
 雄介は走った。
 ヘリから縄梯子が降ろされる。
 雄介の後ろに北朝鮮の兵士達の銃弾が降り注いだ。
 ヘリの下方向に装備されている機銃から援護の為の弾丸が放出された。
 保衛員は弾丸から身を避ける。
 雄介は走った。
 そしてそのまま地面を蹴り上げる様に飛び上がる――手に梯子の感触が伝わった……!
 そしてそれを両手でしっかり握りしめる。瞬間にヘリは上空に飛び出し、そのまま海上へと飛んで行った。
 保衛員達は銃を撃ちまくるが、既に海上に出た雄介には届かなかった。







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