クライシス
「辞めろ・・・キャリアが一警官に・・・頭を下げんじゃねえ・・・」


二谷の言葉に木下は頭を上げた。


「言え・・・」


「え?」


「言えよ・・・理由を・・・」


「聞いて・・・くれますか?」


「事と次第によりゃあな・・・」


二谷の言葉に木下は声を潜めて、事の内容を伝えた。


二谷は最初はそっぽを向いて聞いていたが、次第に木下の顔を見つめて話を聞き出した。


木下が話を終える頃には、二谷の顔は蒼くなっていた・・・


「なので・・・アナタのマルトクで有る・・・キジへの接触が必要なんです・・・!」


木下の言葉に二谷は腕を組んで下を見ていた。


「二谷さん・・・」


二谷は黙っていた。


二人がしばらく沈黙をした後に、二谷が口を開いた。


「・・・無理・・・なんだよ・・・」


「・・・え?」


木下が二谷を見る。


「連絡が・・・取れないんだ・・・」


「・・・!」








「ここ・・・10年・・・キジからの・・・連絡が無いんだ・・・!」







木下の目の前が暗く成った・・・!
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