クライシス
「まあ、エエ・・・もう一個の白骨体の方は?」
管理官が気を取り直して赤木に尋ねた。
「いえ・・・まだ、身元は分かってません・・・」
「死亡推定時刻は?」
「今、鑑識が調べてます」
「あのアパートの名義は山川やろ?山川の一緒に住んでた人物とかはおらんのか?」
「居ません・・・そして、山川の両親は既に他界しており近しい親戚もいません」
「無い無い尽くしやないか・・・」
「はい・・・・」
管理官は溜息を付いた。
実際にこの事件の指揮を執るのは赤木である。
管理官は他にも係りを抱えているので、この事件ばかり抱えてはおられない。
だが、管理官は捜査一課の課長に報告をしなければならない。
それがこの内容では伝える事が出来ないのである。
もちろん、捜査一課長も、その上の刑事部長に報告義務がある。
警察と言えどもサラリーマンの世界は上司が怖い。
会議室に居る捜査一課の赤木の係りの人間も所轄の豊中署の刑事課の人間、機動捜査隊からの派遣されて来た人間も黙り込む。
とりあえず赤木は明日からの捜査方針を述べ、また捜査の班決めをしてから本日は解散しようとした・・・
その時であった。
会議室のドアが勢いよく開いた。
全員がドアの方を見た。
ドアの所には一人の鑑識課員が慌てた様子で赤木を見ていた。
「どうした?」
赤木が声をかけると鑑識課員は叫ぶように答えた。
「白骨体の・・・死亡推定時刻が・・・分かりました・・・」
会議室にどよめきが立つ。
「いつだ?」
赤木が冷静に尋ねると鑑識課員は蒼い顔をして答えた。
「およそ・・・一週間前・・・です・・・」
なに・・・?
「信じられないことに・・・あの白骨体は・・・死後一週間しか経過してません・・・」
全員が狐につままれた様な表情をしていた・・・
管理官が気を取り直して赤木に尋ねた。
「いえ・・・まだ、身元は分かってません・・・」
「死亡推定時刻は?」
「今、鑑識が調べてます」
「あのアパートの名義は山川やろ?山川の一緒に住んでた人物とかはおらんのか?」
「居ません・・・そして、山川の両親は既に他界しており近しい親戚もいません」
「無い無い尽くしやないか・・・」
「はい・・・・」
管理官は溜息を付いた。
実際にこの事件の指揮を執るのは赤木である。
管理官は他にも係りを抱えているので、この事件ばかり抱えてはおられない。
だが、管理官は捜査一課の課長に報告をしなければならない。
それがこの内容では伝える事が出来ないのである。
もちろん、捜査一課長も、その上の刑事部長に報告義務がある。
警察と言えどもサラリーマンの世界は上司が怖い。
会議室に居る捜査一課の赤木の係りの人間も所轄の豊中署の刑事課の人間、機動捜査隊からの派遣されて来た人間も黙り込む。
とりあえず赤木は明日からの捜査方針を述べ、また捜査の班決めをしてから本日は解散しようとした・・・
その時であった。
会議室のドアが勢いよく開いた。
全員がドアの方を見た。
ドアの所には一人の鑑識課員が慌てた様子で赤木を見ていた。
「どうした?」
赤木が声をかけると鑑識課員は叫ぶように答えた。
「白骨体の・・・死亡推定時刻が・・・分かりました・・・」
会議室にどよめきが立つ。
「いつだ?」
赤木が冷静に尋ねると鑑識課員は蒼い顔をして答えた。
「およそ・・・一週間前・・・です・・・」
なに・・・?
「信じられないことに・・・あの白骨体は・・・死後一週間しか経過してません・・・」
全員が狐につままれた様な表情をしていた・・・