変わらないコーヒーの味
 ………。


 「ごめん、早紀っ。俺ちょっと行ってくるから、先入ってて!」

 「え、ちょっと…タカ!」


 どうしても嫌な予感が拭えなくて。

 美紀が事故にあったなんて、そんな縁起でも無いこと想像したくないけど。

 俺の中の何かが音を立てて壊れていったような気がしたんだ。

 俺の勘違いなら勘違い、それで良い。

 だから、一目確かめたかったんだ。


 「すいませんっ、今の音何ですか…!?」


 やじ馬を掻き分けながら叫んでみたが、それに答えはいらなかった。


 それは、俺の一番知っている人。















 「美紀ーーー!!!」

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