ーキミノイナイセカイヘー
「うっそぉ、すごくない!?ヤバイくらいかっこい~」

マキとサチが両手を取ってハシャギだした。

さっきまでの邪険な空気は霧散し、微塵も無くなった。



それから場が180度反転し、盛り上がり始めた時

「今日、誰が1番キマッてたよ?」
アユムが訊ねると

「マンゴー」
皆口を揃えて答えた。

「よっしゃっ!来て良かったぁ。ゴチになりまぁす」

圧倒的支持でMVPはナツに決まった。


「じゃ、今からがホントの飲み会ね。テンション上げていきましょー!今夜は朝までオールナ~イッ!!」

アユムがテンションのボルテージを上手く上げていく。



2時間後―




男連中はナツ以外酒に呑まれ、ノリはピークに差し掛かっている。


ナツは端っこに座り、同じ様に落ち着いていたミカンと喋っていた。

「ナツ君あんま呑まないんだね?」

「変装したくて来ただけだからね」

「ふ~ん。ねっ、女の子に興味なさそうだけど、彼女いるとか?」

「いないよ」

「うそだぁ。そんなにカッコイイのにぃ?」
< 89 / 186 >

この作品をシェア

pagetop