白昼夢の少女

まっすぐな長い髪に、白い花が彼女の顔を照らしている。
夢の中の少女は白い花のように気高く咲き誇る。

夢? これが夢とわかっているのにぼくはあの場所へ行く。
このまま残夢の干渉に身を浸していたい。

ぼくは微睡む記憶とともにまた彼女を探しに浅い眠りにつく。

雷が静寂をさらうように森の片隅で響いている。
気持ちの中で脚が夢沼に捕らわれながらも必死で走り続ける。
彼女のもとへ。

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