愛してると言って!

はぁ、とすり合わせる手に息をかけるけど、気休め程度にも満たない暖かさがあるだけだ。

一回家に引き返して手袋取って来ようかな。と考えていた時、後ろから大きな声が聞こえた。

「美憂!!美憂!!!」

自分が呼ばれてるのだと気付き振り返るとはあはあと息を荒くした雲英が立っていた。

息づかいがエロi(略

「ど、どしたの?そんなに急いで。なんか欲しいもんでもあるなら電話してくれ、れ‥ば…」

無言で差し出した雲英の手には手袋とマフラーがあった。

「…これ。寒いから。渡そうと思って」

あれ?おかしいな。寒いのにね、あたしの身体はカァっといっぺんに熱くなった気がする。

「あ、ありがとう…」

たじろいながらも手袋とマフラーを受け取るあたし。

「あと、俺も行く。」

「え?なんで?」

「別に。暇だから。」

そう言った雲英は何故か耳まで真っ赤だった。

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