私だけのスーパーマン






『名前くらいは聞いたことあるでしょ?』


『まあ名前くらいなら…』


あの花はヒヤシンスというらしい。


『ヒヤシンスの黄色の花の花言葉、分かりますか?』

首を横にふる。


分かるわけがない。

予想しろと言われてもできない。



『勝負、です』


ヒヤシンスの黄色の花の花言葉が…『勝負』?



『僕は、あなたの挑戦状を受けた、ってことです』



ってことは…認めるんだ?

自分がすみれさんのこと、好きだって。



『ただ、僕はあなたには負けない。

年上だからって手は抜きませんよ?』


荒川泉はニヤッと笑う。

そして俺に背を向けさって行こうとした。


でも


『ちょっと待てよ』


俺は呼び止める。







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