私だけのスーパーマン
ハイドランジア
『今日さ、暇?』
講義の最中。
後ろから小声でタカが話しかけてくる。
「まあ…暇だけど」
『じゃあちょっと顔貸せよ』
「なんであんたに顔貸さなきゃダメなのよ」
タカははぁ~…と溜め息をもらす。
隣の綾はクククッと笑っていて。
「もうちょっと優しくしてあげたら?」
なんて笑いながら言ってくる。
『見せたいもんがある。
だから…ちょっとくらい付き合えよ』
「ちょっとだからね、ちょっと」
なんて言いながらも今日はバイトがなく、実は暇だったりする。