私だけのスーパーマン
『今日はカウンター…しかないね』
いつもの陰のボックス席には先着が。
仕方なく、カウンター席に腰を下ろす。
『いつものロックで2つ』
慣れた様子で奥寺さんは注文。
慣れた様子…ってまあもうここは行きつけだから慣れてるんだけど。
『どうぞ』
泉さんはグラスを2つ置くと他のお客さんの接客にまわる。
いつもなら、ずっと私の前にいてくれるのに。
なんて…思ったりして。
お酒が入るにつれて進む会話。
私も奥寺さんもお酒には強い方で。
ロックを3杯ほど飲み、バーを出る。
そこからはいつものコース。
私はただ、奥寺さんの欲のはけ口となる。
いったい…いつまで続くんだろう。
この関係は。