私だけのスーパーマン
「泉さん、花…好きなんですよね?」
グラスを磨く泉さんに問いかける。
『まあ…それなりに好きですよ?』
それなりに、なんて言うけど多分、大好きだ。
私の勝手な想像だけど。
「やっぱり…お母さんの影響なんですか?」
『…………………』
ほらやっぱり。
また、悲しそうな顔してる。
「どうしてそんな悲しそうな顔、してるんですか?」
真っ直ぐ直球ストーレート
私はこの球種しか持ってないんだ。
『………………そんな』
泉さんははっとした顔したあとすぐ、表情を崩す。
もしかしたら、聞いちゃいけないことだったのかもしれない。