私だけのスーパーマン
「私…私…」
喋ろうとすると声が震える。
綾は私の隣に座ると背中をゆっくりとさすった。
「ゆっくりでいい。
ちゃんと聞いてるから。
だから1度、大きく深呼吸しよ?」
綾の言う通り深呼吸をした。
そうするとキモチが少しだけ軽くなった。
「私…奥寺さんの家庭…壊しちゃったかもしれない」
綾の目は一瞬だけ大きく見開かれる。
でもすぐにいつも通りになった。
言葉にすると思っている以上に辛く。
何度もつまった。
それでも1人じゃどうにもできず
1番信じられる綾だから私は全てを話した。