私だけのスーパーマン





『いつもの席…空いてますよ?』

と、そこへ泉さんが現れた。



「あ、はい」

私は荷物を持ってカウンターの隅に座った。


やっぱりこの席が1番落ち着く。


そんなことを思いながらさっきの奥寺さんの言葉を思い出していた。




『実は結婚記念日だった』


『会話をしなくなった』


『寝室が別になった』


そんなこと言われたら…どんな顔していいか分かんないよ…




『嫁と子供が家を出て行った』


『俺にはすみれちゃんしかいない』


『離婚しようと思ってる』


『結婚したい』




そんなの…勝手だよ、奥寺さん。









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