私だけのスーパーマン





『あーーーーっ!!!』


綾と久しぶりに大学内を歩いていると後ろからそんな大きな声。

慌てて振り向くと満面の笑みで手を振っている…



「よ、洋…」

洋くん。


綾は頭に手をやり溜め息をついている。

私は苦笑い。


そんな大きな声で叫ばなくても私は逃げないよ?




『お久しぶりです!すみれさん!

って…姉ちゃんじゃん』

急にテンションを落とす洋くん。



『俺、今日の朝のことまだ怒ってるから』

洋くんはそう言って綾を睨む。


綾も洋くんを睨んでいる。


って…火花、散ってますけど?



『あ、今日一緒に昼メシ食べましょうね!!

またメールします!』


洋くんは私に視線を戻すとニコッと笑って去って行った。


って…朝のことってなんだろ?








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