私だけのスーパーマン
『すみれさ~ん!
こっちです!こっち』
今日の昼は大学の目の前にあるカフェ。
このカフェのお客さんの大半はうちの大学の生徒だ。
「ごめんね。待たせちゃって。」
そういうと洋くんは首をブンブンと横に振る。
『全然。まず、そんな待ってないですしね。』
いや、きっと嘘だ。
だって約束の時間より30分遅れで行ったんだもん、私。
遅れた理由はみんなに引き留められた、ってこと。
2週間ぶりの大学だったから無理もないけど。
「でもさ、洋くん。
私となんて…お昼、食べてて大丈夫なの?」
そう私が言うと洋くんはキョトン顔。
何言ってんだろ?みたいな顔で私を見つめる。
「だって彼女が…可哀想じゃない?」