私だけのスーパーマン
『俺最初は後悔してました。
でも、彼女と付き合うことにしてよかった、って今は思えます。
だって彼女、笑いながら言ったんです。
その好きだった人に最後に想い、伝えてきて、って。
悔いが残らないように好きだった、って言ってきて。
って。
だから今日すみれさんと逢うことは彼女の願いだったんです。』
洋くん。
その子、ホントにいい子なんだね。
そんなこと言ってくれる子はなかなかいないと思うよ。
『すみれさん』
洋くんは私を真剣な眼差しで見つめる。
『ホントに好きでした。大好きでした。
好きでいさせてくれてありがとうございました。』
深々と洋くんは頭を下げる。
「洋くん…」
なんだか淋しい。
だけど、私は願ってる。
「必ず、幸せになって。
それで私に言わせてね。
洋くんをフったこと後悔してる、って。」