私だけのスーパーマン
キンセンカ
『バイト、お疲れ様』
お店の裏口には奥寺さんの姿。
いつだってそう。
私のバイトが終わるのを待っていてくれて。
そして笑顔で
『お疲れ様』
そう、言ってくれる。
そういうところが好きなんだ。
大好き…なんだ。
「今日は…どこへ行きます?」
最初からホテルへは行かない。
『じゃあ…いつものバーに行こうか』
必ずいつだってどこかへ寄る。
たいていは隠れ家的なバー
うちのお店から近くて。
人はあまりいなくて。
照明は落ち着いていて。
マスターがすごくいい人で。
そこは私と奥寺さんのお気に入りのバーだ。
『こんばんは~』