私だけのスーパーマン





「こんにちは」


図書館の受付に座ってる人は顔見知り。

まあ毎日来ればイヤでも顔見知りになるけどね。



「タカ…緊張してる?」

キョロキョロと辺りを見渡すタカ


たかが図書館でしょ?

緊張することなんてないじゃん



『う、うるせぇ!

俺、こっちだから


じゃーな』

タカは私とは反対の方向へ行く。


アイツ、分かってんのかなぁ?

そっちは分厚い医学書しか並んでないところよ?


タカ…絶対迷子になる。

ま、しーらない、っと。



私はいつものところへ向かう。

そう言えば…泉さん、来てくれるかなぁ?


どうしよう…

行くの、やめようかな…


うん、やめよう。


もし泉さんが来ても気まずいだけだろうし。

それだけは避けたいもん。


私は方向転回。

いつもとは違う場所に座った。






< 71 / 234 >

この作品をシェア

pagetop