私だけのスーパーマン
「あれ?今日はあの席じゃないんですか??」
本の整理をしに来た司書さんに言われる。
どうやら私はあの席に座る人で有名らしい。
「あ…いや、気分転換です」
適当に話を逸らす。
「そう言えば荒川くん、今日休んでるんですよね~」
司書さんはそれだけ言ってどこかへ行ってしまった。
なんで急に泉さんの話?
あの司書さんは…何者?
首を傾げながら本を開く。
でも、読み始めてすぐに本を閉じた。
泉さん…なんで休んでるの?
そんな疑問が頭を埋め尽くし、本どころの話じゃなくなったからだ。
今まで泉さんが休んだことなんて私が知る限り…なかった。
あ、でも泉さんも人間だし、風邪でも引いたのかな?
うーん…分からない。
って私、なんで泉さんのことこんなに気にかけてるの?
別に彼氏とかでもないのに…
意味分かんないし…私ってば。