私だけのスーパーマン
『そうです。
この花は僕のこと。
短い…恋、でした。』
泉さんはまた、私に背を向けた。
「マスターに聞きました。
フラれちゃったんですよね?」
無神経にもほどがあるよ、私。
『あのバカ…勝手に話やがって。
フラれた、って言っても…告白はしてないんだ。
だから、その人は僕のキモチに気づいてないと思いますよ』
「ダメですよ!」
思わず、声を荒げてしまう。
何ムキになってるんだろう…私ってば。
『どうしたんです?すみれさん』
熱くなっている私を泉さんは驚き顔で見つめる。
「ダメですよ…
ちゃんと、キモチ伝えなきゃ…
後悔するのは…泉さん…ですよ…」
声が消え入れそうなくらい小さくなる。
だって本当は私が首を突っ込むところじゃないじゃん。
なのに1人で熱くなって
1人で語って。
恥ずかしいでしょう…??