私だけのスーパーマン





私と洋くんの会話にはいってきたのはマスターのタツさん。


『超能力者?まさかぁ…』

洋くんはそう言っているが私にはマスターの言っているワケがよく分かる。



『アイツにはなんでもお見通しなんだ。

隠し事なんてできない。


だから泉にウソはつかないほうがいいよ』


マスターの言葉が終わると今度は泉さんがやってくる。


『みんなして俺の悪口言ってたな?』

泉さんのこの言葉を聞いてマスターが笑ったのは言うまでもないだろう。






「貴大は…どっちが好きなの?」

今まで盛り上がっていた私たちの会話はこの言葉が聞こえた瞬間に、静かになる。


この声は…貴大くんの彼女だ。



『俺は…俺は…』


貴大くんは黙り込んでしまう。


はっきりしてよ、貴大くん。

そんなんじゃ綾も彼女も可哀想じゃない。


立ち上がりかけた私の肩に洋くんが手を置く。


そして首を横に振る。


行っちゃいけない

そう言われてるようで。


私はイスに座り直した。






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