私だけのスーパーマン







『俺は…両方、同じくらい…好きだ』



お客さんは減り、バーの中には私たちと、泉さん、マスターしかいなくなった。

皆が皆、貴大くんの言葉を待っていた。




『でも…それじゃいけないことくらい…俺だって分かってる』


綾は泣き出しそうな顔でじっと、貴大くんを見つめていた。



『だから俺は…』


貴大くんは大きく深呼吸する。









『どっちとも、付き合わない』
























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