私だけのスーパーマン





洋くんは私の顔を見て頷いた。



そしてひざの上でぎゅっと拳を握る。



「あたしは…」


綾は涙を拭く。



「あたしは、貴大くんのこと…今はまだ、許す気にはなれない」

貴大くんはこの言葉を聞いて俯く。



「でも」

綾は言葉を続ける。



「でもいつかは許せる日が来るかもしれない。

そしたら、そのときは…友だちとして貴大くんと一緒にいたい」











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