君への距離~あなたに一番近い場所~
「夏休みなのにどこも行ってないなー」


「べつにいいよ!あ、でもまた2ケツしたい!」



「二人乗りっていいなさい…女の子なんだから」

翼は苦笑い。



「二人乗り♪

って、さっきのマサキみたいだった!」


杏がケラケラ笑う。



「あはは、マサキんちにほとんど住んでるからね!そりゃ似るよなぁ…」



「うふふ。翼くんのがいい男だけど♪



でもマサキとリョースケと同棲かぁ~

なんか妬ける…」



杏が頬をふくらまして怒ったふりをする。



そんな杏がかわいくて思わず顔がほころんでしまう。



「あ、リョースケと翼くんの怪しい話、マサキから聞いちゃった!」

杏がニヤニヤしながら言った。




「なんかー、リョースケが翼くん押したおしてー…」


「杏ちゃん!」



翼は杏を追いかける。
杏はキャーキャー笑いながら逃げる。




(いつもの杏ちゃんだ…)

翼はたまらなくうれしかった。




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